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アクシデントは活動の醍醐味!中学生と未知を楽しみ続けたい!

こんにちは!日野市の職員Mです!
今回は、「10代と社会をつなぐプロジェクト」という団体を立ち上げた、佐藤 裕貴(さとう ゆうき)さんにお話しをお伺いしました。
※見出し画像は奥様の鮎子(あゆこ)さまと。

「10代と社会をつなぐプロジェクト」では、子供たちが実社会で主体的に活躍するために必要な学習や体験の機会を提供していきたいという思いから、様々な体験学習を実施しています。
例えば、食料品の購入に不便や苦労を感じている高齢者の方の買い物サポートや、シンガポールからの留学生との交流体験など、様々な企画を行っています。

10代と社会をつなぐプロジェクトの佐藤さんご夫婦とプロジェクトメンバーの中学生

今回は子ども食堂を運営!

佐藤さんに取材の連絡をしたところ、中学生が子ども食堂を運営している日にぜひ、とのことだったので、その日のお昼に東部会館を訪れました。
看板を見てみると、なんと、子供たちにお寿司を提供する子ども食堂がオープンしているようです!

運営する中学生が、子ども食堂に来る
子どもたちのことを想像し、子どもが好きそうなお寿司のネタにしたそうです!

部屋の中に入ると中学生3名が、来場した子どもたちを席にご案内した後に注文を聞いています。

また別の部屋には、中学生4名が、提供するお寿司をせっせと作っています。

子ども食堂の運営として参加した中学生にも取材をさせてもらい、その感想を聞いてみました!

「自分たちは今日までに、子ども食堂オープンのために、お寿司のネタを考えたり、買い出しを行いました。今日、子どもたちの喜んでいる姿を見ることができて嬉しいです!自分たちの活動が誰かのためになっていたら嬉しいな。」


なぜその取り組みを始めたのか?

佐藤さんがプロジェクトを立ち上げたきっかけは、自身の子育ての経験からだそうです。

「自分の子どもが中学生になり、学校生活の話を聞く機会が増えたのですが、話しを聞いている中で、自分自身の数十年前の経験と現在の環境を比べると、大きな変化がないと感じました。
数十年前と今日では、社会の状況も大きく変化しているので、子どもたちが現代をたくましく生きていくためには、時代に合った新しい学びの機会を提供する必要があると思うんです。
学校での集団の活動以上に大事なことがたくさんあると感じて、自分と同じような考えを持っている場所を探しましたが、自分の考えに合う取り組みが見つからなかったので、自分でプロジェクトを立ち上げてしまいましたね。」

あえて大変な選択肢をとる!

佐藤さんは、プロジェクトの立ち上げ時から現在に至るまで、日中勤務されている職場で知り合った方に活動の支援をしていただくことなく、あえて大変な選択をしていると言います。

「自分の知り合いがいるのに、あえてプロジェクトを知らない方に声をかけて協力してもらうことは正直大変です。
自分の知り合いであれば、活動の趣旨や内容に関わらず応援してくれるのですが、知り合いではない方にプロジェクト内容を理解してもらうのは大変ですからね。今では、活動実績も増えてきたので、話を聞いてくれたり、興味を持ってくれることが増えてきましたけどね…。

こういった活動をしていると、果たして自分たちが判断していることが良いのか悪いのか分からなくなる時がありますが、あえて知らない人に説明すると、その反応がすごく分かりやすく、良い企画なのか判断しやすいんです。一つひとつ確かめながら、活動をしていきたいと思っています。」

きっかけはオーストラリア?

こういった活動において、一般的にはリスクのない方向で考えがちだと思います。ですが、どうしたら一つ一つのアクシデント自体を活動の醍醐味の一つとして捉えられるのでしょうか。
それは、佐藤さんがオーストラリアで経験したことが、今の活動にも繋がっているようです。

「自分は建築系の仕事を経験した後に、日本全国を飛び回りたいと思い、長距離のトラック運転手になりました。その後、海外に行きたいと思い立ち、当時貯めていた50万円を持って、オーストラリアに行きました。

自分は何も調べずに、オーストラリアに行きました。ちょうど行った時が12月末で革ジャンを着ていったのですが、向こうが夏だなんて…。(笑)

無知すぎて、もしかしたらここで生きていけないかもしれないと思い、タクシーに乗って、宿を紹介してくれる場所に連れて行ってもらいましたが、日本語が通じず、結局宿を紹介してもらえませんでした。
その後も、タクシーを止めて、運転手にこのくらいの金額で宿を探してくれ、と伝えました。そうしたら、運転手がすごく怒って、降りろ!と言ってきて…。
ちょうどクリスマス前のトップシーズンだったので、そんな安い宿はない、と言われ、荷物を投げられ、降ろされてしまったんです。

これはいよいよまずいと思ったのですが、疲れてしまい道端で座っていたら、たまたま日本人が数人歩いて、その人たちの家にお世話になることになりました。オーストラリアでは、ずっとアクシデント続きでしたね。(笑)」

アクシデントを楽しんでいきたい

「オーストラリアでの生活はアクシデント続きだったのですが、自分はむしろそれを楽しんでいました。アクシデントを起きても、何とかしていくのは結構得意だったりします。
中学生との活動の中でもアクシデントはあるんですよ。
プロジェクトの中で、中学生が駅前のスーパーで買い物をすることがあったのですが、誤って自転車を駅の定期利用専用駐輪場に停めてしまってロックがかかり、出られなくなってしまうというアクシデントがありました。学校であればアクシデントを未然に防ぐ準備をしますが、アクシデントをみんなで笑って過ごせるのは、わたしたちだからこそ、だと思っています。
今後も中学生と同じ目線で、思いがけないことを楽しみ、常に挑戦することを忘れずにいたいと思います。」


最初は気ごちない様子…。
佐藤さんが「みんなでどんなポーズをする?」と中学生に話しかけています。

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最後までご覧いただきありがとうございます☺
佐藤さんはオーストラリアで住む場所が見つかった後、現地でウェイターのアルバイトや農家の仕事をしたりして、生活費を稼いで、オーストラリア内を旅していたそうです。予期せぬ出来事やアクシデントを楽しむ心が、佐藤さんの強みになっており、プロジェクト活動にも生かされているのですね。どんな困難も楽しみに変えるその姿勢は、中学生にとってもお手本になっているのではないでしょうか。
今後も、佐藤さんと中学生たちが、未知の体験を通じて成長し続けることを応援しております!